医歯薬系の総合病院の診療科目を見てみるとかなり詳細に細分化している病院があります。内科系を充実させている公立のある病院では一般内科とは別に膠原病科、血液内科、循環器科、消化器科、腎臓内科、呼吸器科などに分け、内視鏡科と感染症内科を併設しています。さらに緩和ケア内科を作って終末医療に配慮しています。
どのような組織でもセクションが多いと立て割りの弊害が出てきます。大企業や官公庁にありがちなことですが、この病院ではセクションを細分化した上で横のセクションとの連携をあえて強化して専門外来の強みと関連する診療科で検査と診察を行ない診断のすきま防止を図っているようです。
また神経内科では脳梗塞の脳血管症害での意識障害や麻痺など急性期症状に関して、CTやMRI検査を施した上、血液溶解剤などを効果的に使用して血液凝固と麻痺を防いだ上、病状が安定する一カ月をめどにリハビリテーション科と連携して体の機能回復訓練を開始します。リハビリテーションの内容としては言語障害が残らないように、発音訓練を繰り返し行ない、機能回復に伴ってアナウンサーの教則本を使って高度なリハビリ療法がなされています。平行して手足に麻痺が残った場合は歩行訓練などが繰り返し行なわれますがが、リハビリテーションは患者の症状回復への意欲も不可欠要素であり患者のやる気が回復への第一の早道ともいえるでしょう。
このように医歯薬系の総合病院では組織の細分化、診療科の専門化を通して病院としての機能向上を絶えず図っており医療先進国の名に恥じない点と言えるでしょう。